世界史の勉強法

今回も、大学受験に向けての世界史の勉強法について書いてみたいと思います。

 

前回の記事で「世界史は演習科目である!」と書きました。

理由は前回の記事を読んでいただければと思いますが、では、具体的にどの様な演習をすれば良いのか。もちろん、やるべき演習は時期によって違います。例えば、4月から第一志望の赤本を解いて合格点を取れる人は、ほぼいないでしょう。

つまり、

 

「問題演習は適切な時期に適切な問題を解くこと」

 

これが重要なのです。以後、どのような時期にどのような問題を解くべきかについて、

少し、時系列毎にまとめてみます。

 

4月~6月:市販の問題集や予備校の問題集

7月~9月:志望校以外の赤本

10月~ :志望校の赤本

 

この様な演習スケジュールが理想的かと思います。

まずは4月~6月の市販の問題集や予備校の問題集ですが、これがなかなか難しい。何故なら、問題集は人によって合う合わないがはっきりと分かれます。例えば、先輩に勧められた問題集が自分にとっては使いにくいという事が多々あります。また、現在、参考書や問題集は数多く出版されていますが、はっきり言ってまさに玉石混淆です。本当に入試問題を研究しているのか、疑いたくなる問題集もあります。その中から、自分に合う問題集を見つけなければいけないのです。

本来なら、私のお薦めの問題集を書きたいのですが、ちょっと大人の事情というものがありまして、書けないのがもどかしい(笑)

そこで、皆さんが問題集を選ぶ時に活用してほしい基準をいくつか書いてみます。

 

(1)過去問を使っている

(2)一問一答形式ではなく、文章の穴埋め方式

 

この二点ですね。

(1)についてですが、当然皆さんは、最終的に志望校の入試問題を解けるようになりたいわけです。出版社や著者のオリジナルの問題を使っている問題集はより、過去問を使った物の方がお薦めなのは自明の理です。

(2)も理屈は同じです。一問一答は単語を覚えるのには、適しています。それは事実です。しかし、それは同時に、皆さんの負担を大きくしているのです。

一問一答で単語を覚える場合、単語を一つずつ覚える事になります。それに対し、文章の穴埋め方式なら、関連する単語をセットで覚える事が出来ます。古代中国を例にとってみましょう。

前漢武帝匈奴衛氏朝鮮への遠征を実施し、朝鮮4郡、河西4郡、南海9郡を設置したが、莫大な対外政策費が財政を圧迫し、塩鉄酒の専売制度を実施した。」

この文章を読むだけで、

武帝匈奴衛氏朝鮮・朝鮮4郡・河西4郡・南海9郡・塩鉄酒の専売

の7つの単語を覚える事が出来ます。当然ですが、7つの単語を一つずつ覚えるより効率的でしょう。

 

7月以降の志望校以外の赤本演習については、次回書きたいと思います。

 

 

大学受験に挑む世界史受験生へ

今日は、世界史の勉強法について書いてみようと思います。

 

おそらく、新高3生の皆さんの中には、世界史に苦手意識を持っている人も多いと思います。世界史を選んだ人の中には

「漢字が苦手だから日本史より世界史」

という、消極的(?)理由で世界史を選択した人もいるかもしれません。もっとも、漢字が苦手という人は中国史で苦労するのが罠なんですが(笑)

もしくは

「日本よりも外国が好き」

という積極的(?)理由で世界史を選択した人もいるでしょう。

ただ、どんな理由で世界史を選んだにせよ、一つだけ覚えておいてほしい事があります。それは

 

「世界史は暗記科目ではない!」

 

という事です。

多くの人は驚くかもしれませんが、結論から言えば

 

「世界史は演習科目である!」

 

これを肝に銘じてください。

 

おそらく、中学生の時から、「社会科目=暗記」という意識を刷り込まれた人が大半でしょう。

しかし、大学受験の場合、難関大学になればなるほど、単語を覚えるだけでは解けない問題が増えてきます。

何故でしょうか?その理由は、大学というか社会が求める人材像にあります。

現在、大学や社会が皆さんに求めている能力は

「自分で考え、答えを導き出す力」

です。そして、当たり前ですが入試問題も、その能力を持つ人を選抜するために作成されます。

では、そういう問題に対処するためには、どうしたら良いのでしょうか?結論から言えば、

 

「論理的思考能力を高める」

 

これが世界史を得点源にして第一志望に合格する鉄則です。

もう少し具体的に言うと

 

「常に因果関係を明確にする」

 

これを意識する勉強が大事なのです。

 

例えば「フランス革命」を例にとって見ましょう。フランス革命といえば、「国王ルイ16世が処刑され、王政が打倒された」と高校では習うでしょう。

では何故、王政が打倒されたのでしょうか?

それは当然、国民の王政への不満が高まったからです。

では何故、国民の王政への不満が高まったのでしょう?

こうして、「何故その出来事が起きたのか」を考える勉強が、皆さんが求められている勉強法なのです。

では何故、その様な勉強法をしなければいけないのでしょうか?何故、単語の暗記だけではいけないのでしょうか。

その理由を説明するために、以下、フランス革命発生の因果関係を整理してみます。

(1)フランス革命が勃発し国王ルイ16世処刑(1793)

(2)王政への不満増加

(3)フランス経済の悪化

(4)イギリスから安価な商品が大量流入

(5)両国の関税相互引下げ

(6)英仏通商条約(イーデン条約)締結(1786)

(7)フランスにおける自由貿易主義の蔓延

(8)英仏の経済格差拡大

(9)イギリスで産業革命発生(18世紀半ば)

 

いかがでしょうか?こうして見ると、18世紀の産業革命が、100年以上後のフランス革命につながっている事がわかると思います。

そして難関大学の入試で問われるのは、(2)(3)(7)(8)といった社会変化の部分であったり、産業革命からフランス革命までの流れを説明させるような問題なのです。

つまり、単語を覚えるだけではなく、その間の因果関係について理解しなければいけません。そしてそのためには、「論理的に物事を考える力」が求められているのです。その力を身に付けるために皆さんがやらなければいけないのは

 

「徹底した問題演習」

 

です。

思考能力は、考える事によって発達します。考えながら問題を解くことで、思考能力が高まると、自然と暗記能力も高まり、世界史が得意科目へと変わっていくでしょう。

 

長々と書きましたが、

 

「世界史は思考能力を高めるため、演習を重視する演習科目である」

 

受験生の皆さんは、これを意識してもらえればと思います。

 

はじめまして

世界史講師の東根です。


予備校や高校で世界史を教えたり、模試を作ったりと世界史を生業としています。


サザンオールスターズやプロレスをこよなく愛する、神奈川生まれの神奈川育ち。

幼少期に夢中になった三銃士や、小学生時代に心を鷲掴みにされた三国志のおかげで、歴史好きになりそれを仕事にしています。

仕事の合間に、カメラを片手に写真を撮って歩くのが息抜きです。


ブログでは受験生対象に世界史の勉強方法や、社会人の方を対象に、知っていると現在進行形の国際情勢を理解するのに役立つ世界史の知識を書いていこうと思っています。もっとも、書きたい事は色々とあるので、何を書くかはまだまだ未知ですが、お付き合いいただければ幸いです。


よろしくお願いします。