挨拶の出来ないゆとり社員と歴史教育

こんにちは。

前回までゆとり社員について書きましたが、新年度が始まってまだ幾日もたっていないにもかかわらず、私も早速、彼らの洗礼を受けてしまいました(笑)挨拶が出来ない若者が多くとはよく言われますが、「出来ない」と「しない」はまた一つ段階が違いますからね。常識を疑ってしまいます。

 

初対面の場合、私は「予備校講師として世界史を教えています。」と自己紹介する事が多いです。そうすると、もちろん社交辞令の場合が多いのですが、相手は大体「世界史ですかあ。僕は学生時代本当に苦手でしたよ。」と返してきます。失礼、間違えました。「大体」ではないです。「確実に」です。

世界史講師となって12年、一度たりとも「僕は世界史が得意でした!」という人には会った事が無いです。「世界史が好きでした」という人には会った事がありますが、「得意でした」という人は皆無です。何故でしょう?

これは、学校の授業に問題があります。そもそも、私みたいに歴史を生業としない限り、歴史と触れ合う最大の機会は学校の授業でしょう。ところが、学校の授業では日本史にせよ世界史にせよ、

 

「覚えさせる授業」

 

がほとんどです。暗記というのは大部分の人にとって、苦痛のはずです。その苦痛を強いられる授業が、楽しいわけがない。結果、世界史に悪印象を抱くのでしょう。

では、どんな授業をすればいいのか。先ほど「覚えさせる授業が良くない」と書きましたが、そう言うと「では、今流行の考えさせる授業、即ちアクティブラーニングが良いのか?」と言われるかもしれません。違います。

現在、それまでの講義方式を否定し、アクティブラーニングに換えようとする動きがありますが、私はこれを部分否定します。

確かに、考えさせ思考力を養う事は必要です。しかし、それには基礎となる知識の土台が必要不可欠です。考えさせるだけではただの妄想に終わる可能性すらあります。なので、講義方式を否定するのではなく、講義方式に加えてアクティブラーニングを実施するという、併用方式が最上の策だと思っています。

話を戻しましょう。では、どうすれば学校の授業が面白くなるのか。それは、

 

「歴史とは現在につながる物語である」

 

という、原点に立ち返る事です。

例えば、授業で「大航海時代コロンブスが新大陸を発見したんだ」と教えても、大多数の生徒は興味を抱かないでしょう。でも「今さあ、イスラム国とか過激派がテロをしているよね。それってな、大航海時代も原因の一つなんだよ。」と切り出したらどうでしょう?おそらく生徒は「はっ!?なんで!?」となって興味を示すはずです。

この様に、「現代との関連性を指摘し、そこに至るまでの道筋を説明する」だけでも、生徒に興味を持たせる事は出来るのです。

歴史教育の現場に求められている事は、繰り返しになりますが、「歴史とは現在につながる物語である」という歴史の原点を指導する事ではないでしょうか。

 

ちなみに、大航海時代イスラム国等過激派誕生の一因というのは事実です。それについては、後日書きたいと思います。