学校のブラック企業化に対する提言と歴史教育の危機を訴えてみた

こんにちは。

最近は暑くなったり寒くなったりと、落ち着かない天気ですね。

昨今、学校のブラック企業化が叫ばれてます。これには様々な要因があるのでしょうが、そのせいで授業や生徒指導に悪影響が及ぶケースも多々あるようで、極めて由々しき事態なのではないでしょうか。

そこで私が提案したいのは、「学校と予備校の融合」です。「学校教師の分業化」と言っても良いかもしれません。

私もたまに学校の仕事をさせていただきますし、友人の教員からも話を聞きますが、学校教員は授業以外の仕事が非常に多いです。必然的に、授業準備にかける時間は削られ、真面目な教員ほどその時間を確保しようと無理をして、長時間労働に陥るのでしょう。

そこで、主要科目だけでも、授業のプロである予備校講師に任せては如何でしょうか。

学校経営に関わる仕事は教員。
授業は予備校講師。

この様に分業化する事で、教員の負担は大幅に減るはずです。また、教育の質も高まるでしょう。

実は、私がこういう発想に至ったのには、現在の歴史教育が危機的状況にあると考えているからです。

以前、生徒との雑談の際に、マルクス主義についての説明から、日本でも昔は学生運動と称した暴動が頻発していたんだという話をしました。ほとんどの生徒はその事実を知らなかったようです。もちろん、浅間山荘事件や安田講堂事件も知りませんでした。

日大で校舎を占拠した学生が警察官の頭上に人頭大のコンクリート片を落とし、警察官に頭蓋骨陥没の致命傷を与え殺害した事実を話した際、生徒からは「それはテロじゃないですか!」と指摘されました。しかもその犯人が捕まっていない事をおしえると、怒り狂っていました。実に純粋です。もし彼が、そのテロリストの残党が数年前に首相や官房長官を務めていた事を知ったら、どんな気持ちになるでしょう・・彼には是非、佐々淳行さんの本をお勧めしたいです。

話がずれましたが、恐ろしいのはこの生徒が浪人生だったという事です。つまり、高校教育を全て受けた生徒なのです。そんな彼が、学生運動について知らなかった。想像してみて下さい。もし、学生運動について私から聞かなかったら、その生徒の中で学生運動とは存在しない事になり、結果として政治家の美辞麗句に騙されてしまうでしょう。

当たり前ですが、予備校の授業は生徒を第一志望に合格させる事が目的です。故に、入試に出ない内容を講義するわけにはいきません。

それに対し、高校の授業の目的はなんでしょう?教養を身につけさせる事ではないでしょうか?そしてその教養が、歴史的事実を知らない人間に備わるでしょうか?

例えば、先ほどの学生運動の件一つ取っても、学校の授業で、テロリストと化した学生が殺人を含む多くの犯罪を犯したという事実を教える事で、現在の政治家について考えさせる事が出来、思考力が高まるはずです。(もっとも、教師の思想を植え付けるのは言語道断ですが)そして思考力は教養へと繋がるでしょう。

では何故、学校の歴史教育ではこの様な大事な事実を教えないのか。それは、二つの時間が無いからです。

一つはカリキュラム。即ち年間の授業回数です。限られた時間の中ではどうしても、教えられない事が出てくるでしょう。

そしてもう一つは授業準備時間。いわゆる、教材研究の時間です。授業以外の仕事に時間を割かれる教員に、教科書の内容を掘り下げて研究する時間は無いでしょう。必然的に、教科書に書いてある事しか教えられなくなります。

しかし、信じられないかもしれませんが、教科書の内容というのは非常に薄い挙句、事実誤認や明らかな嘘が多々あります。また、執筆者の思想が入り込む事も多く、執筆者にとって都合が悪い事は書かれません。

これらの事情から、現状の学校教育だけでは知らない事が出て来てしまうのです。

しかし、予備校講師に任せてもらえれば、この二つの問題は解決します。予備校の授業回数は学校以上にタイトです。それを、我々は毎年こなしています。また、知識面でも教科書の内容を遥かに凌駕しているはずです。

学校教員の負担軽減による職場環境の改善のためにも、予備校との分業化を考えてほしいものです。もっとも、分業化には双方に問題点もあります。それについては、また後日書きたいと思います。