ジョージクルーニーと麻酔と私

去年から11月から通院していた歯科治療が、今日で終わった。この4ヶ月、幾度となく麻酔を打たれた。正直に言うと、麻酔にはあまり良い思い出が無い。

あれは今から10年ほど前の事だ。2008年7月、とある手術を受けた。簡単な日帰り手術のはずであった。しかし、事件が起きた。
下半身の部分麻酔のはずが、何故か意識を失ってしまったらしい。本人は一瞬目をつぶっただけのつもりだったが、

「東根さん!東根さん!」
「あ!先生!意識戻りました!」

などとまるでドラマの様な会話がなされ、手術室にはあたかもERの様な、そこら辺にジョージクルーニーが居るのではないかと思われる様な、異様な緊張感が漂っていた。
執刀医は麻酔の専門医ではなかったらしく、急遽呼ばれた麻酔の専門医に

「ありがとうございました!」

とその場にいたスタッフ全員が腰を直角に曲げ礼をしていたのを覚えている。
1時間かからずに終わるはずの手術が2時間近くかかり、その後、何故その様な事態になったのかの説明は無かった。もっとも、こちらも手術のダメージで弱りきっていたので、それどころではなかったのだ。
そんな事はすっかり忘れていたが、去年の暮れ、歯医者で麻酔を打たれた事でふと思い出し、カミさんに話した。すると

カミさん「あーそういえば、麻酔の仕組みって未だに解明されてないんだよね。」
筆者「え!?」
カミさん「なんか、今までの経験でこれ位の薬を投与すれば多分意識失うっしょ!みたいな、長年の経験頼りらしいよ。つまりは、当て勘だよね。」
筆者「んな馬鹿な!今2017年だよ!?」 

気になって「全身麻酔  解明」と検索した結果、出てきたのがこの写真のページである。
赤線を引いてある所を見てほしい。

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たしかに「解明されていない」と書いてあった。

今さらながら、10年近く経って今さらながらだが、死にかけた事を実感し怯えているのである。この時死んでいたらさぞかし無念であったろう。何故なら病名が

「鼠径ヘルニア」

こういうとまだ聞こえが良いが、いわゆる

「脱腸」
 
である。腸が内膜を破りポコンと出てきて、下腹部に膨らみが出来る。それが「脱腸」である。
脱腸により命を奪われた。そんな事になったら御先祖様に申し訳が立たない。今さらながら生きてる事の素晴らしさを実感する今日この頃である。