歴史物語〜キリスト教と世界遺産その2〜お金さえあればそれで良い?

こんにちは。


前回の記事では、キリスト教が反政府勢力の拠り所として成立した事を御説明しました。今回は、キリスト教が日本人を含め、非白人種を奴隷とした背景を御説明したいと思います。


前回の記事でも御説明した通り、キリスト教は日本人を奴隷化していたのです。では何故、キリスト教はその様な事をしたのか。宗教改革大航海時代にその理由を見つける事が出来ます。

16世紀、ドイツのルターやスイスのカルヴァンカトリックを否定、新たなキリスト教の宗派を形成しました。これを宗教改革と言います。では、彼らはカトリックの何を否定したのでしょうか。
従来、カトリックは神の下に教皇がいてその下に教会があり、人々は教会に寄付をする事で神に助けてもらえる。即ち、教会や教皇を通じて神に助けてもらえると主張していました。ルターやカルヴァンは、これを否定したのです。

ルターは、神と人間は直接繋がっており、聖書を読み信仰心を養えば、誰でも神に助けてもらえると説きました。つまり、教皇や教会の存在を否定したのです。

一方カルヴァンは、天職という概念を広めました。各自の仕事は神が与えたもので、その仕事に一生懸命励む事が神を信仰する事になり、結果として神に助けてもらえると主張しました。

ルターにもカルヴァンにも共通しているのは、聖書を読む事や労働が信仰であると考え、寄付の必要性を否定した事です。  彼らの考えが広まるにつれ、カトリックからルター派カルヴァン派に改宗する者が続出しました。こうして、16世紀半ばになるとカトリック教徒の数は大きく減少しました。
思い出して下さい。カトリックにとって信者は財源です。寄付を払ってくれる大切な財源が、どんどん減っていくのです。財政難となり焦ったカトリックは、ヨーロッパ以外の土地で信者を増やそうと考え、イエズス会を結成しました。
もうおわかりですね。イエズス会が作られた目的は、財政再建だったのです。神の教えを広めるなどというのは建前に過ぎません。何故なら、詳細は後述しますが、彼ら白人にとって、白人以外の人種は人ではないからです。人ではない者に神の教えを伝え救おうなどとは、微塵も考えていません。目的は一つ、金です。ヨーロッパのカトリック勢力の財政再建、これのそが彼らの目的です。その為に、ヨーロッパ以外の土地からも寄付という名目の下に金を集めようとしたわけです。

ここで一つ考えていただきたいのは、どうすれば効率的に金を集める事が出来るかです。カトリックでは中世の時代から、収入の10分の1を寄付するという考え方がありました。当然ですが、貧困層の10分の1よりも、富裕層の10分の1の方が多いですよね。そこでイエズス会は、日本では大名等の富裕層を信者とし寄付を集める一方、貧困層からは寄付を搾り取ったうえで、奴隷として売り払いました。信じられないかもしれませんが、まぎれもない事実です。少し、具体例を挙げてみましょう。

16世紀にキリシタン大名の一族が天正遣欧少年使節団としてヨーロッパを旅した際の報告書に、ヨーロッパ各地に日本人女性が奴隷としていた事が書かれています。また、2016年には、イエズス会を母体とするアメリカのジョージタウン大学が、19世紀にイエズス会が所有していた黒人奴隷を売り払い、経営再建に成功した事を認めています。19世紀といえば、ヨーロッパではそれまでの絶対王政、即ち独裁政治の時代が終わり、平等な市民社会が実現したと言われている時代です。やはり彼らの言う平等とは、白人限定のようですね。

このように、宗教改革で財政難に陥ったカトリックは、信者という財源確保を目指しつつ、非白人種を奴隷として売り払う事で莫大な富を築いたのです。


今回はここまでにし、次回は大航海時代における各国の活動とキリスト教について御説明しようと思います。